地図の起動パラメーターについて

地図起動時のURLに各種パラメーターを付与することで、地図起動時の初期値をコントロールすることができます。

目次

1. travelmode : ルート検索の交通手段の初期値

地図上でスポットを選択したポップアップで「ルート検索」ボタンをクリックするとGoogleMapのルート検索を利用できます(参照: 「レコード詳細ポップアップ」)。 GoogleMapのルート検索には、交通手段による絞り込み機能がありますが、付近の求人地図であれば求職者レコードの交通手段項目の値を初期値として渡すように設定することができます。

設定手順は以下のとおりです。

オブジェクトに交通手段項目を準備

パッケージに含まれるサンプルオブジェクト「求職者」にはすでに「交通手段」(matchingmap__TravelMode__c)項目が追加されています。

「交通手段」は以下の選択値を持つ選択リスト項目です。

求職者または求人施設オブジェクトに設定したオブジェクトに交通手段を保持する項目がない場合は、上記と同じ選択値を持つ選択リスト項目を追加してください。

地図を開くボタンに交通手段の値を設定する

❶「設定」の「オブジェクトマネージャー」を開き、MatchingMapの地図を表示するオブジェクトを選択します。

❷ 「ボタン、リンク、およびアクション」を開き、「新規ボタンまたはリンク」をクリックし「新規ボタンまたは新規リンク」の編集ページを開きます。

❸ URLにパラメーター「travelmode」を追加します。

設定形式
/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&travelmode={!<選択しているオブジェクト>.<作成した項目名>__c}

❹「保存」をクリックします。

2. zoom : 地図の縮尺の初期値

地図の縮尺の初期値を設定できます。指定しない場合のデフォルト値は12です。設定方法は以下のとおりです。

❶「設定」の「オブジェクトマネージャー」を開き、MatchingMapの地図を表示するオブジェクトを選択します。

❷ 「ボタン、リンク、およびアクション」を開き、「新規ボタンまたはリンク」をクリックし「新規ボタンまたは新規リンク」の編集ページを開きます。

❸ URLにパラメーター「zoom」に1から21の数値を設定します。

縮尺の値は、値が大きい方が縮尺が大きくなります(ズームします)。デフォルトの12から大きくしたり小さくしたり調整し、適切な値を指定してください。

設定形式
/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&zoom=<縮尺> 

❹「保存」をクリックします。

3. radius : 検索対象範囲(同心円)の最大半径

地図上に表示するスポットの検索対象とする半径を設定することができまます。

半径のデフォルトは100kmです。

最大半径の同心円は赤で示され、半径を超えるレコードは地図に読み込まれなくなります。主に、都市部などレコード数が多い地域で、最大半径を小さくして地図に読み込まれるレコードを絞る際に使用します。

設定方法は以下のとおりです。

❶「設定」の「オブジェクトマネージャー」を開き、MatchingMapの地図を表示するオブジェクトを選択します。

❷ 「ボタン、リンク、およびアクション」を開き、「新規ボタンまたはリンク」をクリックし「新規ボタンまたは新規リンク」の編集ページを開きます。

❸ URLにパラメーター「radius」を追加します。最大半径はkm単位の数値を指定します。

設定形式
/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&radius=<最大半径> 

設定例

以下の例は、最大半径50kmを直接指定しています。

/apex/matchingmap__index?id={!Account.Id}&mapid=near_by_facilities&radius=50

また、以下の図では付近の求人の入力例で、求職者の都道府県によって最大半径を変えています。

❹「保存」をクリックします。

4. filters : フィルターの初期値

地図を開くボタンに設定するURLのパラメーターにフィルターの初期値を設定できます。

例えば、以下の「付近の求人」地図では、求職者が希望する「職種」と「募集雇用形態」をフィルターの初期値としてセットし、あらかじめ表示するスポットを絞り込んでいます。

フィルターの実行は、地図に読み込まれたれコードが対象となります。つまり、Salseforceからブラウザーに読み込まれたレコードに対して表示/非表示を切り替えます。

読み込まれるレコード数を調整したい場合は、「radius」または「limitパラメーター」を使用ください。

設定方法は以下のとおりです。

❶「設定」の「オブジェクトマネージャー」を開き、MatchingMapの地図を表示するオブジェクトを選択します。

❷ 「ボタン、リンク、およびアクション」を開き、「新規ボタンまたはリンク」をクリックし「新規ボタンまたは新規リンク」の編集ページを開きます。

❸ URLにパラメーター「filters」を追加し、各フィルター初期値として「{項目のAPI参照名}={初期値}」のような項目と値のペアをカンマ区切りで指定します。

設定形式
/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&filters=<項目1 API参照名>=<項目1 初期値>,<項目2 API参照名>=<項目2 初期値> 

項目のデータ型ごとに設定形式が異なります。以下を参照ください。

選択リスト

<API参照名>=値1;値2;値3

初期表示でチェックを入れる値をセミコロン区切りで指定します。

除外をする選択値を指定したい場合は以下のように指定します。

<API参照名>_ex=値1;値2;値3

除外の適用は、フィルター項目設定の「除外フィルターを利用する」を有効にしているかどうかで動作が異なります。

  • 「除外フィルターを利用する」が無効に設定されている場合は、パラメーターに列挙した値以外の選択値にチェックが入った状態になります。また、チェックを入れる値を指定するパラメーターと除外を指定するパラメーターは同時に指定することはできません。同時に指定した場合は除外するパラメーターが優先されます。

  • 「除外フィルターを利用する」が有効に設定されている場合は、パラメーターに列挙した値は「除外された値」としてセットされます。地図表示設定のフィルター項目設定で除外した値は、パラメーターを指定した場合上書きされます。

テキスト

<API参照名>=値1

除外ワード

<API参照名>_ex=値1;値2

複数ワードを指定する場合は、セミコロン区切りで指定します。

数値

<API参照名>_from=10,<API参照名>_to=100

範囲検索なので最小値「<API参照名>_from」、最大値「<API参照名>_to」を個別に指定できます。

日付

<API参照名>_from=2020-10-01,<API参照名>_to=2020-11-01

範囲検索なので最小値「<API参照名>_from」、最大値「<API参照名>_to」を個別に指定できます。

日付のフォーマットは、「YYYY-MM-DD」です。

チェックボックス

<API参照名>=true

または

<API参照名>=false

設定例

求人施設の「募集有無 (matchingmap__IsHiring__c)」項目の値がチェックあり、「募集職種 (matchingmap__JobType__c)」項目の値「介護事務・事務」または「医療事務」を指定する場合は以下のように指定します。

/apex/matchingmap__index?id={!matchingmap__MM_JobSeeker__c.Id}}&mapid=near_by_facilities&filters=matchingmap__IsHiring__c=true,matchingmap__JobType__c=介護事務・事務;医療事務

1ヶ月以内に更新された求人のみを表示する場合は以下のように指定します。

❹「保存」をクリックします。

5. _collapse : フィルター項目の開閉状態

フィルターの各項目はデフォルトでは、すべて開いた状態で表示されますが、使用頻度の低い項目は閉じた状態で表示するように指定することができます。

設定は、フィルターの初期値と同様にボタンに設定したURLにパラメーターを追加します。

❶「設定」の「オブジェクトマネージャ」を開き、MatchingMapの地図を表示するオブジェクトを選択します。

❷ 「ボタン、リンク、およびアクション」を開き、「新規ボタンまたはリンク」をクリックし「新規ボタンまたは新規リンク」の編集ページを開きます。

❸ URLにパラメーター「filters」を追加し、表示時に閉じて表示する項目ごとに「{項目のAPI参照名}_collapse=true」のような値をカンマ区切りで指定します。

設定形式
/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&filters=<項目1 API参照名>_collapse=true,<項目2 API参照名>_collapse=true 

設定例

以下の設定は、求人施設が取引先オブジェクトの場合に「種別 (Type)」と「業種 (Industry)」のフィルターを閉じた状態で表示します。

/apex/matchingmap__index?id={!matchingmap__MM_JobSeeker__c.Id}}&mapid=near_by_facilities&filters=Type_collapse=true,Industry_collapse=true 

❹「保存」をクリックします。

6. limit : 地図に読み込むレコード件数の最大値

MatchingMapの地図で、読み込み可能な最大レコード数の初期値は10,000レコードです。

この値は、limitパラメーターで緩和することができます。

設定は、フィルターの初期値と同様にボタンに設定したURLにパラメーターを追加します。

❶「設定」の「オブジェクトマネージャー」を開き、MatchingMapの地図を表示するオブジェクトを選択します。

❷ 「ボタン、リンク、およびアクション」を開き、「新規ボタンまたはリンク」をクリックし「新規ボタンまたは新規リンク」の編集ページを開きます。

❸ URLにパラメーター「limit」を追加します。レコード数を指定します。

limitパラメーターの値は2000を超える値を指定してください。

2000未満の値を指定しても2000レコードとして扱われます。

Salseforceの制限により、地図に読み込み可能なレコードのリストの最大サイズは15Mバイトです。limitの値を大きくしすぎると、応答サイズが15Mバイトを超えている旨のエラーが表示されます。応答サイズは、リストとフィルターに使用する項目数に依存しますので、エラーが発生しない程度の適度な値を試しながら設定値を決定してください。

設定形式
/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&limit=<レコード数> 

設定

最大取得レコード数を15,000とする場合

/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&limit=15000 

❹「保存」をクリックします。

7. record_type: マッチング作成時に指定するレコードタイプ

作成するマッチングレコードのレコードタイプを指定することができます。

設定方法は以下のとおりです。

❶「設定」の「オブジェクトマネージャー」を開き、MatchingMapの地図を表示するオブジェクトを選択します。

❷ 「ボタン、リンク、およびアクション」を開き、「新規ボタンまたはリンク」をクリックし「新規ボタンまたは新規リンク」の編集ページを開きます。

❸ URLにパラメーター「record_type」を追加します。値にはレコードタイプ名を指定します。

設定形式
/apex/matchingmap__index?id={!<選択しているオブジェクト>.Id}&mapid=<使用する地図設定の地図名>&record_type=<レコードタイプ名> 

record_typeに存在しないレコードタイプを指定した場合、地図起動時にエラーが表示されます。エラー表示後に続けてマッチングレコードを作成した場合、デフォルトのレコードタイプが選択されます。

最終更新